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2022年08月25日

◆2022年夏 

ヒット商品応援団日記No808毎週更新) 2022.8,25



1ヶ月ほと前のブログで第七波のコロナ禍を次へと続く移行期(エンデミック【endemic】)であると書いた。単純化して言えば、季節性インフルエンザと同じような病気になryであろうと言う専門家の考えを取り入れたのだが、1ヶ月前の感染者数は全国では1日20万人を超え、東京でも3日連続して3万人を超えた、そんな状況であったが、現在もその感染者数は増減はあるが減少傾向に向かっているとは言い難い状況となっている。
3年ぶりの行動制限のない夏休みとなったが、コロナ禍前の水準まではいかないが、新幹線・航空利用は大幅に戻り、沖縄などリゾート地にも賑わいを見せた夏であった。コロナ禍も2年目を迎える頃から人流抑制策が感染拡大に効果があるのか、その科学的根拠が示されないことから生活者自身のそれまでの学習経験に基づいて行動判断する傾向が強うくなってきていた。その行動抑制判断の一番には「感染者数」であり、次に病床の利用率、感染しても治療が受けられるかどうか、そのれらを主な指標として、仕事や通学あるいは旅行などの外出などを決めていた。
今年の夏の第七波オミクロン株は専門家も驚くほどの感染力であったが、感染者の多くは軽症もしくは無症状であり、その多くは10代以下の若者・子供たちであった。こうした初期の報道・専門家のアナウンスによって、個々人の「行動判断」が決められてきた。今年のお盆休みにはワクチン接種は勿論、旅行前の検査など多くの人は行列までして準備をしての夏休みであった。
しかし、どんなことがこの1ヶ月に起こったかは日々の報道を見れば明らかな「事態」となった。まず、検査を受けることが難しく、しかも高原検査の場合陰性であっても油断できない精度であったり、更にはコロナ症状、高熱、喉の痛み、倦怠感が出ても発熱外来外来に電話してもつながらず、つながっても入院するには多くの時間を必要とし、初期治療が行えない状況が生まれた。救える命が救えない、疲弊した現場医療が崩壊しつつある事態へと至っている。
感染者も「電話がつながらない状況」を感じており、「不安」が増幅する。更には高齢者、基礎疾患のある感染者の死亡例が増えてきており、過去最大の人数となっている。但し、コロナウイルスによるものであるのか、それとも他の疾患によるものなのか、今一つ明確にはなっていないのだが。こうした患者の急増に対し、医療機関や保健所では、感染者情報を管理する政府の情報把握システム「HER―SYS(ハーシス)」への患者情報の入力業務が負担となっており、重症化リスクの高い患者の健康観察や入院調整業務への影響が懸念され議論となっているが、そもそも感染者を拡大させない方策こそが求められているのだが。感染源の多くは子どの場合が多く、隔離することが極めて難しい。ましてや夏休みである。家庭内感染の防止策に特効薬はないも事実である。結果は昨年夏の医療崩壊とは内容として異なってはいるが、生活者が2年半コロナ学習を行なってきたのに対し、政府行政、特に感染症の専門家と呼ばれる人たちはウイエウスの変異などの研究は行えても感染症の対象である「人間研究」、どんな行動を起こすか学習してこなかった。私の言葉で言えば「ライフスタイル研究」を行なってこなかったといことだ。政府分科会にはマクロ経済学者は参加してはいるが、社会学者や社会心理学者が参加していないことからも分かるように、対策を立てられない理由がある。「ウイズコロナ」社会を目前にしているが、マスク是非論ではなく、新たな行動指針を提示すべき時に来ている。そして、それは消費行動を見れば生活者は新たなライフスタイルを求め始めている。

ところで海外からの観光客の受け入れを一部再開したが、思うように伸びていない。再開の影響が反映された7月の訪日外国人客数について、日本政府観光局(JNTO)は17日、14万4500人だったと発表した。コロナ禍前の2019年7月(299万人)と比べると95・2%減と低い水準のままだ。ちなみに7月に観光目的で入国した人は7903人にとどまっている。
入国規制もあるが、日本国内の感染状況、世界で最大の感染者数ということから既に規制緩和されている感慨の観光客も日本観光を敬遠するのは当然である。ましてや世界の観光スタイルは個人観光が中心であり、ガイド付のツアーなど論外である。残念ながらインバウンド需要は当分の間見込めないということだ、星野リゾートの星野さんは日本の休暇制度、年末年始やお盆休みなどの「分散化」が必要であると自説を強調しているが、これも簡単なことではない。このコロナ禍によって需要が拡大したものも数多くある。例えば、以前から静かなブームとなっていたキャンピングはグランピングを生み出し、軽キャンブームも今なお続いている。100円ショップのダイソーにはキャンプグッズがかなり品揃えされており、日常生活にも広く浸透している。つまり、「旅」の概念も変わってきているということだ。
以前から繰り返し提案していることの一つに「横丁・路地裏」観光があるが、その根底には日本人がまだまだ知らない「魅力」が眠っていることの掘り起こしである。多くの地方ではこうした村おこしがなされているが、今注目されている地方の一つが山梨県小菅村だ。コンセプトは「村丸ごとおもてなし」で村民自身がホテルのスタッフとなり、「村」ならではの小さな小さな魅力をサービスするホテルである。新しいホテルを建設するのではなく、既にある使われなくなってしまった古民家や村にある自然の魅力を掘り起こし組み立てて提供する構想力によるもものである。テーマを設定しイベントによる村おこしは数多くあるが、山梨県小菅村の場合はコンセプトを徹底できたことによる。村民の共感と納得、そして何よりも強いリーダーシップを必要としている。
地方創生の中心となっていたインバウンド需要が見込めないことから、今一度原点に立ち返ってみるということだ。そして、この原点こそインバウンド需要のキーワードにもつながっていくということでもある。

2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、エネルギー価格の高騰をはじめ物価の高騰、悪性インフレが本格化した。そして、安倍元総理の銃撃事件から旧統一教会と政治との癒着、更には2020東京オリンピックの背景に贈収賄があったと地検が動き、・・・・・・勿論オミクロン株の猛威が日本全国に吹き荒れ医療現場が再び機器的状況となった。一言で言えば多くの「事件」が直接間接多くの人の身体や心を掻き乱した。混迷・混乱の半年であった。
「3年ぶり」という言葉が多くの出来事に使われた夏であった。全国各地で行われた花火大会にも、イベントにも使われた。そんな2022年の夏であるが、やはり「夏」は高校球児が集まった甲子園であろう。優勝は仙台育英であったが、優勝インタビューでは次のように監督が挨拶していた。

『入学どころか、たぶんおそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて。高校生活っていうのは、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とは全く違うんです。青春って、すごく密なので。でもそういうことは全部ダメだ、ダメだと言われて。活動してても、どこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で。でも本当にあきらめないでやってくれたこと、でもそれをさせてくれたのは僕たちだけじゃなくて、全国の高校生のみんなが本当にやってくれて。・・・・・・すべての高校生の努力のたまものが、ただただ最後、僕たちがここに立ったというだけなので、ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います。』

 多くの人はこのコメントに共感したことと思う。高校野球というとあの無類の高校野球好きであった阿久悠さんを思い出す。その阿久悠さんは「甲子園の詩 破れざる君たちへ」の中で次のようなメッセージを残している。

『舞台は人を変える
人を作る
亜r5羽ひとは才能に気づき
ある人は気弱を発見して狼狽する
しかし、
大部隊は結果に責任を持たない
変えるだけである』

仙台育英が優勝し白河の関を越えたと報道されるが、「変えた」のは蔓延するコロナウイルスに対し多くの制限の中で果敢に戦い勝利したということであろう。それは新型コロナウイルスという「舞台」での戦い方教えてくれ、次の一歩に進んだということだ。勿論、それは高校野球にとどまらず日常生活を送る生活者のにも、事業者にも・・・・・・辛い黙食にも耐えていることもたちにも言えることだ。(続く)
  
タグ :甲子園


Posted by ヒット商品応援団 at 13:13Comments(0)新市場創造